ある地方に野球の大好きな目の見えない少年が居ました。
少年は、ある有名な選手にあこがれ、ファンレターを送りました。
「僕は目が見えません。でも毎日毎日ホームランを楽しみにしています。
手術をすると目が見える様になるのですが恐くて出来ません。
あなたの様な強い心がほしいです。」
少年の事が目にとまり2人の対面が実現することになりました。
カメラのフラッシュの中、ヒーローは少年と約束します。

次の試合でホームランを打てば打てば少年は勇気をもって手術に臨むと…

…そして運命の日の迎える最後の打席
2ストライク3ボールと追い込まれたヒーロー
…2人の事をTVや新聞で見たファンや、少年も祈る思いで聞いています。
しかし、
ピッチャーが投げた最後のボールは空振りとともにキャッチャーミットに…。
観客席から大きなため息が漏れようとした時、
スタジアムの実況がこう伝えました。

「ホーームラン!月にまで届きそうな大きな大きなホームランです!」